アトピー肌だと化粧をすることも躊躇してしまうほど、何かに触れるだけでも肌がピリピリする、かゆくなるということはありませんか? 近年では、大人になってアトピーになるという人も多いようです。
アトピーになる原因も様々ではっきりわかっていないことも多いそうですですが、普通肌に近づけていくことも出来るようです。アトピー肌になる原因から化粧品選びなど効果的に使える方法など詳しくご紹介していきます。
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アトピー肌になる原因
ハウスダスト
アトピーの原因でもっとも多いのがハウスダストです。ダニは、家の中のホコリの中にたくさん潜んでいることがあるので、かゆみを引き起こしアトピー肌に繋がるといわれています。
また、カビの種類にピティロスポルム(マラセチア)という菌があります。最近、陽性反応を示す人が増えてきていると言われている菌です。誰の皮膚にもこの菌は存在し、かゆみやフケを発生させます。
生活リズムの乱れ
不規則で不摂生な生活が続くと、肌のバリア機能が低下しアレルギー要因が増えると言われています。女性の場合は、妊娠、出産でホルモンのバランスが崩れることにより、体質が変わりアトピー肌になる場合もあるようです。
また、洗剤、化粧品、ペット、衣類、紫外線など肌への刺激や風邪などの合併症でアトピー肌になる場合もあります。
ストレス
不安を感じる、緊張する、イライラするなどのストレスを感じると、ホルモンバランスが不安定になり免疫力を低下させてしまいます。これにより、アレルギー反応が出やすくなっていきます。
また、強いストレスや緊張が加わると皮膚の水分量が少なくなってしまいます。そのことが原因で皮膚がかゆくなったり乾燥したりします。結果、アトピー肌になってしまいます。
アトピー肌対策
アトピー性皮膚炎の症状
アトピー性皮膚炎とは、具体的にどのような症状が現れるのかをご紹介します。
①カサカサして皮膚の水分が少なく乾燥した状態になる。
②フケのようなカサカサしたものが落ちてくる。
③赤い腫れが出てくる。
④ぶつぶつした小さなドーム状の盛り上がりが出来る。
⑤掻きむしった後に出来るかさぶたがある。
⑥皮膚の浅い部分だけがはがれ、じくじくとただれた状態になる。
⑦かきむしることが重なり皮膚がゴワゴワ固く厚い状態になる。
アトピー性皮膚炎ができる場所
大人の場合は顔、首、胸、背中にできやすく、手が届きやすい場所は、繰り返し引っ掻いてしまう傾向があることから症状が重い湿疹になりやすいようです。
アトピー肌に効果的な化粧品成分と使い方
肌表面を保護するための保湿剤の選ぶ
アトピー肌は、異物が侵入し炎症やかゆみが出てくると、掻きむしりやすくなります。角質層にダメージを与えるとバリア機能がますます低下するので、乾燥、炎症を引き起こしてしまいます。
そのため、アトピー肌には肌表面をしっかり保護する保湿剤が必要です。保湿剤で皮脂膜と同じような肌表面をコーティングし、水分の蒸発や異物の侵入をふせぐようにするのが効果的です。
代表的なものがワセリンです。ワセリンでも精度の高い「プロペト」や「サンホワイト」を使うことをおすすめします。また、その他の保湿剤を使用する場合には、肌の刺激になるおそれがある添加物などが入っていないオイルやバーム、保湿クリームなどを選ぶ方が良さそうです。
肌の水分を保つための保湿剤成分で選ぶ
アトピー肌は、乾燥しやすので水分量が減りやすくなります。そこで、肌に水分を与え保持していける保湿剤が必要になります。保湿剤の種類と効果をご紹介します。
①外気の水分を吸着する保湿剤成分‥アミノ酸類、グリセリン、尿素が配合されている保湿剤のことです。これらは、外気の水分を吸着させ保湿することができますが、湿度に影響されます。湿度が高い時は保湿力が上がり、湿度が低い時は保湿力が下がります。
②水分を挟み込んで保持する保湿剤成分‥コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸成分がその代表です。肌表面や角質層で水分を抱え保湿をする成分です。湿度に関係なく保湿効果があるのも特徴のひとつです。
③水分を挟み込んで保持する保湿剤成分‥セラミド、スフィンゴ脂質、水素添加大豆レシチン、リピジュア(R)などが代表的な成分です。細胞間脂質の層に水分を挟み込んで保持することが出来る成分で、中でも人間の皮膚にセラミドと同様の構造をしている「天然サラミド」や「ヒト型セラミド」が配合されているものを選ぶと効果的なようです。
しかし、セラミドは水に溶けにくい性質があるので、化粧品に配合する際に界面活性剤が必要になります。アトピー性皮膚炎の肌には刺激になる恐れもあるので注意が必要です。
化粧品の効果的な使い方
アトピー肌は、刺激を与えてしまうことを避けるためにも新しい保湿剤などを取り入れる際は、必ずパッチテストを行うようにします。パッチテストを行う場所は、腕の内側、首、皮膚の薄い部分に5日程度、連続で皮膚に塗ってかゆみや赤みなどが出ないようであれば、顔に使用するようにします。
アトピー肌にあう化粧品の選び方
ファンデーションを選ぶ方法
ファンデーションは、配合成分が少ないパウダータイプのファンデーションを選ぶようにします。ここで添加物が入っていないものを選ぶことが大切です。どのような成分が良いのかを具体的にご紹介します。
①マイカ(雲母うんも)‥天然鉱物を粉砕して作られていてファンデーションの基本成分として知られています。
②酸化亜鉛‥亜鉛を熱で酸化させたり炭酸亜鉛を熱分解させたりして製造されているものです。日焼け止め、化粧品の紫外線カット剤として使われています。
③酸化チタン‥日焼け止め、化粧品の紫外線カット剤として酸化亜鉛同様に使われています。
④酸化鉄‥鉄を酸化させて製造されているものです。ファンデーションの肌色を出すための顔料になっています。
これらが安全性の高い成分になります。
ファンデーション選びで気をつけること
①ミネラルファンデーションの響きに注意する‥気をつけたいのがミネラルファンデーションです。一見ミネラルと聞くと良さそうですが、日本には表示に関する規制がないので「ミネラル」が、わずか1%しか配合されていなくてもミネラルファンデーションと謳っている場合もあるので注意が必要です。
②ナノ技術がないものを選ぶ‥ナノ化された粒子の細かいものは肌に浸透しやすいので、バリア機能が弱いアレルギー反応が出やすいアトピー性皮膚炎の場合は、避けた方が良さそうです。
③コーティング剤に含まれる成分に注意する‥シリコンでコーティングされたものは、アトピー肌には刺激になる可能性があります。そこで、人間の体に存在する「シリカ(ケイ素)」か、動物に含まれている飽和脂肪酸である「ステアリン酸」でコーティングしてあるものを選ぶようにします。
⑤タルクに含まれている成分に注意する‥タルクとは、ベビーパウダーにも使用されている成分です。タルク自体に毒性はないようですが、タルクを製造する際に不純物を取り除く技術が低いとアスベストを含有したタルクになる可能性があるようです。
アスベストは発がん性がある物質です。日本を含めた先進国でもアスベストを含むタルクの輸入、製造を規制していますが規制のない国で製造されたタルクの場合もありますので注意が必要です。
アトピー性皮膚炎は「現代病」と言われているほど増えているそうです。化粧品や生活習慣で普通肌に近づくことが出来る場合もあるようですが、繰り返し湿疹が出来たりかゆみが出てきたりするようでしたら、医師や専門家の方に相談することもあわせておすすめします。
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